
占いの歴史
はじめに
日本の占いの起源は弥生時代までさかのぼり、主に宗教的儀式として吉凶が占われてきました。
西洋星占術の起源は紀元前2000年のバビロン、インド星占術は平安時代に中国から密教のひとつとして伝わり、現在も「宿曜道」として存在しています。
科学技術の進歩とともに消え去ってもおかしくなかった多くの占いが、いまなお存在しているのはなぜでしょうか。
占いの歴史や種類を紐解き、占いを受けるうえで大事なことも詳しく見ていきます。
- 目次
- 日本の占いの歴史
- 占いの種類
- 日本の占い
- 世界最古の占い
- インド星占術
- マヤ暦
- タロットカード
- 四柱推命
- 風水
- 現在の占いの目的
- 占いを受けるうえで大事なこと
- まとめ
日本の占いの歴史
日本の占いの起源は弥生時代までさかのぼります。
占いの種類は卜術でした。動物の骨や甲羅を使い、災厄や戦の吉凶を占っていました。
呪術・宗教的儀式のために使われていたのです。
しかし、科学技術が進歩した現在では儀式としての占いから娯楽としての占いへと変化しました。
調べていて意外でしたが、実は身近にある風水や神社仏閣のおみくじも占いに該当します。
占いの種類
日本の占い
現在は「命・卜・相」の三種類が主ですが、これは密教の一部として空海が中国から持ち帰った「五術」からきています。
- 命 生年月日で占う(人間の理解)
- 卜 八卦やタロット(事態の予測と処置)
- 相 手相、人相、墓相、家相、風水 (物体の観察)
- 医 病気の治療
- 山 人間の完成 仙道、宗教、武道
世界最古の占い
- 時期 紀元前300年頃
- 場所 バビロニア
- 種類 命術の西洋星占術
インド星占術
- 時期 紀元前200年までにギリシャから星占術技法が伝えられる
- 場所 インド、ネパール、チベット
- 種類 命術
- 中国へ伝わり密教の一部として平安時代に日本へ伝わる
マヤ暦
- 時期 紀元前500年頃
- 場所 中央アメリカ
- 種類 命術
- 一周期が260日の暦法
タロットカード
- 時期 1500年紀頃
- 場所 イタリア
- 種類 卜術
- 大アルカナ小アルカナ合わせて78枚
四柱推命
- 時期 1100年頃
- 場所 中国
- 種類 命術
- 日本には江戸時代に伝わった
風水
- 時期 紀元前1000年頃
- 場所 中国
- 種類 相術
- 風水が日本に伝わったのは、飛鳥・奈良時代
現在の占いの目的
科学技術が進歩する以前の占いの目的は、吉凶を占う呪術・宗教的儀式として行われていました。
しかし、10代~20代の男女に行われたアンケートでは、占いの目的は三つに分かれたそうです。
- ◇娯楽・・・他者との共有するのが楽しい
- ◇気休め・・・自分に有益な活用法を見つけようとする
- ◇不確定性の低減・・・自分を見つける、他者の性格を知る
「自分に有益な活用方法を見つけようとする」とは、
何かで失敗したときに「今朝の星座占いで運勢が悪かったから失敗は不運だっただけ。」と運のせいにし、メンタルを保ち楽観的にいられるように都合よく解釈して占いを利用することだそうです。
占いを受けるうえで大事なこと
占いはとても手軽です。占い師に自分の悩みを話したり、サイトで生年月日などを入力すると大まかな回答は返ってきます。
おみくじを引く、これも一瞬でできる占いです。
どんな占いも自分を簡単に分類してくれたり、運を良くするための方法を示してくれます。
しかし、簡単で手軽だからこそ、自分で取捨選択し、上手に活用する必要があります。
占いのおすすめ活用方法は、
- ・占いですべての問題を解決することはできないと理解する
- ・アドバイスを受け取り行動するのは自分次第
- ・行動したら必ず結果を考察する
- ・依存や怪しさに気づいたら、すぐに身を引いて離れる
人生で向き合わなければならない問題は千差万別で、かつ同時進行で複数の問題が起こります。
藁にもすがる想いで占いに頼る方もいますが、「占いはアドバイスに過ぎない」と心得ていなければなりません。
なぜなら、人生の主人公は自分であり誰かのいいなりに生きてはいけないからです。
背中を押してくれるものではありますが、実際に取捨選択をして行動したり責任を持つのは自分自身です。そして、一番大切なことは、依存や怪しさに気づいたら、即座に離れましょう。
それに気づくのは困難だと思うなら、もしかしたら最初から占いには近づかない方がいいのかもしれません
まとめ
世界の占いの歴史は、紀元前にまでさかのぼります。日本の占いは弥生時代から続いてきました。
当然、科学技術の進歩により占いの目的も変化していきました。
呪術・宗教儀式としての占いから、現在は主に娯楽目的へと変化しているそうです。
占いを受けるうえで大事なことは、活用方法を知っておくことです。
鵜呑みにしすぎず、依存しない程度に利用をとどめるのがいいのではないでしょうか。
かく言う占い好きの筆者も、一般の方より時間とお金をかなり占いに投じてきました。
だからこそ、のめり込み過ぎのフラグがピンッと立ったら、すぐに離れるようにしています。